うかれ女島 花房観音

うかれ女島、別名「売春島」

題名から、下品な官能小説を連想する人も多いと思うけど、決してそうではない。
もちろん、いやらしいシーンも多く書かれているけど、卑猥とは感じない。

人は誰でも皆、自分の心の奥にしまった「性」に対する感傷があるのでは?
その、誰にも打ち明けることのないアンタッチャブルな、一種、罪悪感的な部分を共有し、哀愁と安堵を与えてくれる不思議な作品!!

何故、性風俗に職を求めなくてはならなかったのか?
また、その後の人生は?
最後の最後のどんでん返しも見事!

本の帯と、レビューも書いておきます。

帯より

体を売っていた。
その秘密に亀裂が。

平穏な生活が終わるー。

最もむき出しに、最も正直に、性と欲望を、禁忌を、恍惚を、
人間の尊さと愚かさを謳いあげた忘却不可能エンタメ小説。

届けられた支社のメモ。
主婦、託児所のオーナー、一流企業のOL、女優。
彼女たちの接点はたったひとつ。
「売春島」で体を売っていたことだけ。

ばれるかもしれないー。

娼婦だった母への憎悪で、胸が張り裂けそうな男もまた、
母を棄てた罪悪感と愛する者との未来への希望、ふたつの感情のあいだで、ゆれるー。

心と体を痛みが貫き、やがて快感に変わる。
戦慄の読書体験を、あなたに!

 

レビュー
女性の必読書

読んだ後、泣いてしまいました。切なくて、哀しくて、胸がしめつけられるようで。

小説の中で描かれているのは、女性なら多くの人が抱えていて(よほど恵まれた人や鈍感な人は別ですが)でも、普段は「無いこと」にして暮らしている心の闇、光の当たらない部分。

逃げ出したいけれど、逃げればどこまでも追いかけてくる女の心の闇に、向き合わせてもらえた本でした。

ここまで深い女の業とでもいうものを描いた作品には、なかなか出会うことができないと思いました。

悪女、娼婦として貶められてきたマグダラのマリアは、本当はマグダラのマリアはキリストの妻で社会的な勢力から悪女として貶められた聖女だという話を聞いたことがありますが。

この本を通じて「女の本当の幸せとは?」「いままで押しつけられたきた社会的な善を疑った方がいいのでは?」なんて考えさせられました。

ぜひ読んでみて下さい。
お勧めです。

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