大人の言葉の選び方 石原壮一郎著

言葉は時代によって移り変わるもの。
例えば、俺が小さい頃流行った月亭可朝さん「嘆きのボイン」

「ボインはぁ〜赤ちゃんが吸うためにあるんやでぇ〜、お父ちゃんのもんとちがうのんやでぇ〜」
「おおっきいのんがボインなら、ちっちゃいのんはコインやで、もっとちっちゃいのんは、ナインやで」

今の世なら、セクハラソングとして放送禁止にされそうな曲だけど、当時は寛容だった。
「巨乳・貧乳」よりは、よほどユーモラスで健全だと思うけど・・・

言葉は変わるものだからこそ、意識して残さなくてはならない。
語彙力の乏しさ、ボキャブラリーの少なさは、手本を見せる大人がいないからだ。

軽い言葉が蔓延する中で、しっかりとした言葉遣いをする人に出会うと嬉しくなる。
「名は体を表す」というけれども「言葉は人柄を表す」と俺は思う。

TPO(これも死語か?)に合わせた、言葉選びが出来る人(特にビジネスマン)は素敵だ。

「相手を立てつつ頼む」「逃げ道をふさぎつつ頼む」
「やんわりと断る」「断らずに断る」「持ち上げてホメる」
「ホメづらいけどホメる」
「謝罪して、評価を上げる、自分を守る」
「なぐさめながら叱る」…

たったの850円。
常に机の片隅に置いておくことを勧めるよ。(俺も置いている)

伝わる文章力が身につく本 小笠原信之著

プレバトの俳句ランキングを見るのを楽しみにしている。
夏井先生の辛口指導が小気味良くてスッキリ!

・・で、語順や助詞を変えるだけで、駄作が名作に変わる「劇的ビフォー・アフター」は見事だよね!
たった17音で、これだけ変わるのなら、普段書いている文章もコツをつかめば、もっと素敵な文章になるハズ!!

SNSやブログ、ビジネスメールで文章を書く機会は格段に増えていることだし、大人の語彙力・文章力も身につけたいところ。

「ヤバい!」 「かわい~い」 「めっちゃ」 「マジっ?」 「ウケる~」

いい歳の大人が、こんな言葉ばかりを使っていたら恥ずかしい。

例題
原文「彼は猛烈に努力してよく遊ぶ」
修正「彼は猛烈に努力し、よく遊ぶ」

この間違いが分からない人は、早速、この本を買って勉強しよう!

 

 

「ラストメール」 その五 徳満耕史著

朝、目が覚めるとソファー横の小さな食卓の上に、豪華な朝食が用意されていた。

たまに娘が来て簡単な食事を作ってくれることもあるので、それなりの調味料と保存の効く食材は多少は用意してある。

しかし、わずかな食材でこれだけの朝食を作ってしまう料理の腕には感心した。

「おはよう、早いんだね」

「おはようございます。
昨日のことが頭から離れなくて、結局朝まで寝られなかったの。
それに、あなたのお布団・・・すごく男臭いんだもん」

「そっか、やっぱりね。それは悪かった。
そう言えばまだ名前を聞いていなかったけど、聞いていいかな?」

「そうだったかしら。
名前も知らない者同志が同じ部屋で寝ていたなんて不思議ね。
私の名前は紗希です」

「素敵な名前だね。
・・で、紗希さんは働いているの?」

「もう、24歳だし、一応働いていますよ。
親もうるさいし」

「ひょっとしたら学生さんかと思ったけど、社会人なんだ。
何系の仕事?」

「パソコンスクールのインストラクターのお仕事です」

「そうなんだ・・・何だか難しそうな仕事だね」

「私が教えているのは初心者の方達ばかりで、簡単な、メールのやり方とかインターネットの接続の方法だとか。
基本的なことを教えているだけだから全然難しいことはないの。

技術的なことよりも、キーボードすら触ったことない人に、パソコンって楽しいなあ!って興味をもってもらうのが一番のお仕事。

人それぞれに、性格や興味のあることってが違うから。
それでもビジネス系のソフトとか、芸術系のソフト教えている人よりはずっと楽よ。

専門的なことを教えているインストラクターさんはお給料も高いけど、常に新しいことを勉強しなくてはならないから大変みたい」

「そうなんだ!
偶然だけど俺も今、インターネット関係の仕事しているんだよ。
とは言っても友達がやっているIT会社のアナログ的な仕事だけど」

「じゃあ、同じ分野のお仕事ね。
解からない事あったら、ぜひ教えて下さいね」

「いやいや、俺がやっているのは、パソコンの知識が無くてもやれる単純作業。
だから、教えてもらうのは、多分、俺の方」

「そう言えば、私もまだお名前を聞いていなかったけど、聞いていいかしら?」

「隠す程の名前でもないからいいよ。
下仮園秀雄だよ」

「えっと、し・も・か・り・ぞ・のさんって、聞いたことないわ」

「九州の田舎にしかない苗字だよ」

「下仮園さんは、九州の出身の方なの?」

「しもかりぞのって、舌をかみそうだろ!
みんなは、俺のこと『下ちゃん』って呼んでいる」

「ええっ、何で北海道に来たの?」

「俺が九州から来た訳の話しをするには、もう一晩、紗希さんに泊まってもらわないといけなくなるくらい長くなるから、いつか機会があったら話すよ」

「じゃあ今日も泊まって、秀雄さんが北海道に来た訳を聞かせてもらおうかしら・・・
嘘、嘘・・・これ以上ご迷惑をお掛け出来ないんで、すぐにおいとましますね」

「まずは、朝飯食おう!」

なぜ賢いお金持ちに短気が多いのか? 田口智隆著

短気といえばネガティブなイメージの方が大きい。
俺も「短気は損気」と思うし、「稚拙・拙速」から人間関係を崩す原因になることも多いと思う。

しかし、著者は・・・
短気であるからこそ、世の中の変化に強く、即断・即決・即行動ができ、未来を予測して先手を打つことができる。
気が短いことと、成功者の哲学には共通点が多いのだ。
という。

即断即決、臨機応変、フレキシブル思考

確かに、成功者に欠かせない資質に違いない。

例えば、ファミレスに入ったとして・・・
成功者はメニューもロクに見ずにオーダーを決める。
逆に、優柔不断な奴はいつまでも決められない。
もちろん、成功できるタイプではないと思う。

てか、成功者は食べたい物を先に決めて店を選ぶのではないだろうか?!

成功できない人は、まず最初の一歩が踏み出せない。
すべての条件が揃ってから動き出す。
が、成功者は見切り発車でも、最初の一歩を踏む出すのを躊躇わない。

チャンスは平等に巡ってくるけど、それを掴むのは一握り。
だから「食わず嫌い」せずに、まずは食ってみる。

サントリーの創業者鳥井信治郎氏の口癖は、
「やってみなはれ。やらなわからしまへんで」
だったそうです。

思い立ったら即行動!
行動のみが成功をもたらす!!

なぜかお金が増える人の習慣38 借金まみれで自己破産寸前の僕でも億万長者になっちゃった! 田口智隆著

本当にモテる人が、「モテる方法」の本なんて読まないのと同じで、金持ちになる人は「金持ちになる方法」なんて本は読まない。

実際、俺はこの本を読んだけれども、金持ちにはなっていないからね!!

でも、本の内容が悪いわけじゃないんだ!
書かれていることを実際に実行に移して、継続すれば具現化されると思う。

でも、悲しいかな人間の性って、なかなか変えられないんだよね。
よほどの精神力がないと。
簡単に言えば、三日坊主。

「借金まみれで自己破産寸前の僕でも億万長者になっちゃった!」らしいから、書いてある通りにやれば、あなたも億万長者になれるかも?!

試してみる価値はあるかもよ!

以下の質問にYesと答えてしまうあなたは要注意!

□ ついつい「サービス残業」をしていませんか?
□ 「2~3分は遅刻じゃない」と思っていませんか?
□ なんとなく、夜ふかししてはいませんか?
□ 家に帰ると、まずテレビをつけていませんか?
□ ファストフードばかりを食べていませんか?
□ 体重計に乗るのは、健康診断のときぐらいではありませんか?
□ 今の会社は居心地がいいと感じていませんか?
□ その場の中心人物ばかりに近づきたがっていませんか?
□ もらったレシートはすぐに捨てていませんか?

 

富良野・美瑛

仕事で富良野・美瑛に行って来た。
既にラベンダーの時期は終わっていたけど、他の花はまだ咲いていた。

「青い池」・・・・本当に青かった!

本末転倒

地震から一週間
一時止まっていた電気や水道も、ほぼ復旧して平常を取り戻しつつある。
長蛇の列だったガソリンスタンドも、今は待たずに入れられる。
宅配便も動き出した。
街の飲食店も、ほとんど営業を再開している。

でも何故か、コンビニとスーパーの食料品は今でも空っぽのままだ!
一番危機管理能力が高く、機動力があると思われるコンビニ・スーパーが取り残されている理由がこれだと・・・・

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180912-00010000-doshin-soci

つまり、規格をすべてクリアしないと出荷できないのだとか・・・
食材を50種類使うのに、49種類揃っていても1種類足りないと出荷できない。

幕の内弁当のほとんどが作れても、漬物がないと出荷でない・・・

そんなバカな話があるかい!

道民が、水も電気もなく苦しんで、ようやく一息ついて、まともな飯を食いたい!と思っても、バカみたいな理由で出荷できないなんて・・・

目の前で、小さな子供が腹を空かしているのを見ても、作ってあげられないなんておかしいだろ!

表示に足りないものは、マジックで塗りつぶせないのか?!
「機械で貼るから出来ない?」・・そんなもの、個々の店の店員がやればいいだろう!

まさか、表示の通りの食材が入っていないので、表示(規則)違反で処罰するなんて奴がいると思うか?!
例え処罰されようと、責任は全部自分が持つから、規格通りのモノが出来なくても、少しでも住民のために出荷しよう!と英断を下せる肝の据わったリーダーもいないのだろうか?

ったく、日本人は災害の時でも冷静で規則を守る素晴らしい民族だと海外から称賛されるけど、逆に言えばマニュアル人間しかいないってことじゃん。

飢えで苦しんでいる人より、規則を守って食品を出さない方を選ぶなんて・・・
柔軟な判断力、フレキシブルな思考が出来ないことが、海外から称賛される『民度の高い日本人』だなんて笑わせるぜ!

思い出したことがある。
ずっと前の話なので正確ではないけれども・・・

ある時、火事に見舞われて、慌てて避難した人がいた。
着の身着のままで逃げたので、すべては焼けてしまった。

まだ煤けた姿で、役場に罹災証明をもらいに行くと「身分証を出して下さい。それがないと出せない!」と。
見たらわかるだろ! 身分証明も何もかも燃えてしまったんだ!といっても、取り合ってくれなかったとのこと。

規則や法律って、人の幸せを守るためのものだろう!
その規則が、人の幸せを邪魔するなら、何のための規則だよ!

ハイスピードで世の中が変わっていくのに、日本だけが取り残されていくのは、こんなところに原因があるんだろうな!

「どうせ無理」と思ってる君へ 本当の自信の増やし方 植松努著

台風21号・北海道大地震で、傷ついた心を奮い立たせてくれるとっても素敵な本を紹介します。

本の紹介文
「NASAにも注目される北海道赤平市の町工場! 従業員20人の会社でロケットを作り、宇宙開発の夢を追い続ける著者が、大人にも子どもにも、すべての人に夢と希望を贈ります。」

赤平市、北海道に住んでいる人でも「???」というくらい存在感が薄い、わずか人口1万人余りの小さな「市」。
そんなところで、NASAも注目する宇宙開発しているなんて・・・
「夢と希望」が満ち溢れていると思いませんか?

植松さんはスーパーマンではなく、ホント普通の人。
でも、好きなこと、やりたいことをやり続けた人。
そして、とっても優しい人!

足りない人足りない人が助け合うんです。
足りない人同士が助け合えば、何かが出来るんです。

失敗すれば、新しいことがわかるのに。
失敗から工夫すれば、もっといいことがわかるのに。
失敗を繰り返してやがて成功すれば、自信がもてるのに。

誰かと比べたり、何かの勝負に勝ったりして生まれるのは、自信ではなくて優越感です。

僕のじいちゃんはいつも「努はやさしいねえ」とほめてくれました。
だから僕は、やさしくなろうとしました。

文中より

この本は優しさに包まれた自信を与えてくれます。
子供でも読める本ですので、老若男女、みんなで読んで元気を取り戻して欲しい!

「あきらめなくて、いいんだよ」「だったらこうしてみたら?」「こんな方法があるよ」と、「どうせ無理」という呪文に負けないための方法を、是非、あなたも手に入れて下さい!!

 

北海道胆振(いぶり)東部地震

9月6日 午前三時過ぎ
「ダン」と音と共に部屋が横に揺れ出した・・・
スマホからは「地震です!地震です!」と警報が鳴り響く。

とても長く感じたけど実際は10~20秒程度ではなかった?!
ただ実際、それほど大きな地震だとは思わなかった。
棚から物が飛び出したわけでもなく、壁に掛けてあったものが落ちたわけでもない。

思ったのは、関東・東海・南海沖地震が起こって、それが札幌まで揺れたとしたら、とんでもない大地震だな!
「日本終了」間違いなしとすごく不安になった。

家族も起きてきて無事を確認。
・・で、トイレに入ろうとすると電気が点かない・・・
暗闇で用を足し水を流すと、いつもなら水が貯まる音がするのが、それがない・・

「えっ、停電と断水?!」

まっ、いつものことなら数分で回復するのであまり気にせずに、そのまま寝た。

しかし、朝になっても、電気と水は繋がらない。
本州の仕事先の人や友人から、バンバン電話が掛かってくる。

話によると、TVで地震のことを大きく報道しているとのこと。
でも、こちらは停電でテレビ・パソコンが見れない。

頼みの綱はスマホだけど、まだ状況が分からないのか、詳しい情報はあまり出ていないが、停電は北海道全域で復旧に1週間くらいかかるかも?!との情報がネットに載ってた。

「マジ?! 1週間、電気・水無しの生活?!」

もし、それが本当なら、生死に関わる。

グループLineからは、すでにコンビニの食料品すべて買い尽くされている!の情報が・・・

続々とLineやメール、メッセンジャーで気遣いの連絡がくるけれども、スマホのバッテリー確保のために、申し訳ないけどすべて既読スルーに。

近くにあるスーパーの入り口には、長蛇の列。
事の重大さがジワリジワリと実感させられる。

歩いて会社に来てみると、やはり停電。
FAXもコピーもパソコンも何も使えないし、真っ暗。
停電が復旧するまでは、臨時休業するしかない。

昼過ぎになると、朝までは通じていた電話もネットも繋がらなくなった。
こうなると、全く何も情報が入ってこない。

救急車やパトカー、消防車のサイレンの音は途切れることがない。
信号が点灯していないので、交通事故が多発しているのだろう・・・

いつ復旧するのか?
いつまでこの状態が続くのか?

自宅から200mくらいのところにガソリンスタンドがあるんだけど、自宅の前を給油するための車の列が果てしなく続いている。
何でも、ガソリンスタンドも停電で、手回しで給油しているのだとか!
それも、午後2時頃、ガソリンが底をついたとのことで、並んでいた車は長時間並んだのに給油できず、散りじりに。

食事は、買い置きの菓子パンやお菓子でしのいでいたけど、さすがに腹が減ったので、昨夜の残りご飯でチャーハンを作った。
ガスだけは使えたので、暗い台所でアバウトな闇料理。

なるべく洗い物は出したくなかったので、フライパンのまま家族それぞれスプーンを突っ込んで食べる・・まるでキャンプかサバイバルゲームのよう。
飲み物は幸いに、ペットボトルのお茶の買い置きがあったので、問題は無かった。
でも、いつまで停電・断水が続くか分からないので、節約して飲む。

それより、トイレの水が流れないので、尿意を防ぐために、あまり飲めない。

そのうち、マンションの建物の外にある散水用の蛇口から、水を出せるように管理会社が手配してくれたので、マンション住民が交代でそこで水を汲む。

断水は、マンションのポンプが動かないことが原因で、戸建の家ではちゃんと出るとのこと。
近くに戸建の実家があるマンション住民は、そちらに移動しているのか、車の台数は半分も無かった。

夜になり、真っ暗闇になると、いよいよ何も出来ない。
小さなローソクを頼りにじっと過ごすしかない。

俺はさっさと自分の部屋で横になっていた。

教訓-1
携帯ラジオ・携帯照明・手回し発電機は必ず準備
何が困ったといっても一番は、情報が得られないこと。
テレビは見れない、ネットも電話も繋がらないでは、今、自分がどのような状況に置かれているのかがサッパリ分からない。
数時間後に復旧するのか、2~3日後なのか、1週間以上掛かるのか?
それによって、対応しなければならないことが全く違う。
今回、それが全く分からなかった。

教訓-2
今回、情報不足の次に困ったのが水
特にトイレの水が流せないと用が足せない。
いつもお風呂の水は貯めておくが良いと思う。
水がないと、トイレ、洗濯・洗い物、料理、お風呂・シャワー、果ては顔さえ洗えない。
常時、飲み物はペットボトル、食べ物は常温で料理しなくても食べられる物を用意しておくことが大切だね。

それと、まぎれもなく

早い者勝ち

の世界。

面倒くさがらず、まずは動くことが家族を救うことになる。

「ラストメール」 その四 徳満耕史著

秀雄が住む、安アパートに被害にあった女性を連れてきた。
茶の間と万年床が敷いてある寝室の二間しかない。

部屋に入るなりすぐに、秀雄はお風呂のお湯をためる。

次に、押し入れの中の衣装ケースから着替えをさがした。
被害者の女性の着替えと言っても、女物などあるはずなく、買い置きしてある新品のトランクス型パンツとTシャツ、そしてスゥエットパンツを風呂場の脱衣所に置いた。

「なにより先にお風呂に入ってきて!
着替えは男物だけど、全部新品だから」

自分はあとで良いという女性を宥めすかして、お風呂を使ってもらう。

女性がお風呂を使っている間、流し台で刺された右手の汚れを洗い流し、傷口を確かめてみた。
思ったとおり、出血の割に傷は浅かった。
しかし右手の指は青紫色に変色し、倍ほどに膨れ上がっている。
ボールに氷を入れて冷やしてみたけれども、冷たいという感覚さえない。

「お風呂頂きました。ありがとうございます」

いつの間にか、風呂からあがって出てきたらしい。
男物のスゥエットパンツとTシャツはブカブカで、胸の二つの突起がTシャツの布地を押し上げていて、目のやり場に困る。

「今、急いでお風呂のお湯取り替えますから」

「いや、あんな喧嘩の後だし、酒も回って眠くて目を開けているのも辛い。
風呂は明日の朝にする。
とにかく今は寝かせてもらうよ。
申し訳ないけれども、臭いのを我慢して、となりの部屋の俺の布団で寝てくれないか」

と言い終えると同時に、ソファーの上で眠りに落ちた。

夜中、体中が痛くて目が覚めた。
人の気配がするので目を開けると、驚いたことに、隣の部屋で寝ているはずの女性が、横に座っている。

「どうしたの?
早く寝なよ」

「ごめんなさい。
全く関係ない人に、こんなに迷惑かけたうえに、お世話になってしまって・・
平然と寝てなんていられないわ」

「気にするな!って言ったよね。
正直に言うと、他人だったら放っていたんだ。
ふと、終電間際までこの部屋にいた娘じゃないか?って心配になったから助けに行ったんだ。
娘じゃなかったから、「じゃあ」って引き返す訳にもいかないし、成り行き上こうなっただけ。
あなたのせいじゃないよ」

「そんなことはどうでもいいの。
私が助けられて、あなたが怪我したことには変わりないもの」

「それじゃあ、今一番して欲しい俺の望みを言うから、それをきいてくれる?」

「ええ、なんなりとどうぞ」

「頼むから、隣の部屋にいって寝てくれないか」

「実は正直に言うと、さっきのことが思い出されて、恐くて寝られないの。
貴方のそばで寝ていい?」

「それじゃ、俺が寝られなくなるよ。
頼むから早く寝てくれないかな」

「ありがとう。
でもここにいる。」