「ラストメール」 最終回 徳満耕史著

『名前』

秀雄さんの仕事を引継ついで頑張っているよ。
メーカーの方も、お店の方もとても親切で、いろいろと教えて下さるわ。

秀雄さんには遠く及ばないけど、少しでも秀雄さんのやり残したことは私がやり遂げて見せるつもりよ。
ホームページも私なりに頑張って完成させました。
そして会社の名前も、ホームページのタイトルも同じにしたの。

「AGAIN」

もう一度、秀雄さんの仕事をちゃんとやり直すという意味もあるけど、元に戻すって意味もあるのよ。
秀雄さんとメールしていた楽しい日々が、また戻って来るって今でも信じているから・・・

『嬉しくて泣いちゃった』

とても嬉しい事を報告します。
今日も、娘さん達が遊びに来てくれたの。

そして、言ってくれたのよ。
佳織は高校卒業したら、進学しないで紗希さんと一緒に働いてパパの仕事を引き継ぐって。

ママに話したら「紗希さんに迷惑掛けないように、頑張りなさいって」って言って下さって!
そして、亜希ちゃんも高校卒業したら一緒に働いてくれるんだって。
もう、嬉しくて、嬉しくて泣いちゃった。
ちゃんと、お給料が払えるように頑張らなくちゃね。

『ちゃんと、伝えたいこと』

秀雄さん、今日押入れの整理をしていたら、あの時に着ていた服が出てきたわ。
捨てるって言っていたけど、残しておいてくれたのね。

土や草の汚れはうまく取れていなかったけど洗ってあった・・
洗剤のいい香りがしたわ。
ちゃんとアイロンまで掛けてあったけど、火傷しなかった?
下着も、ちゃんと私が頼んだとおり、新聞紙に包んであった。
ちゃんと言いつけを守ってくれていたのね。
子供みたいよ・・

不思議ね!
秀雄さんとは、一度も手を触れることさえなかったけれど、今でも、こんなにいっぱいの愛情を紗希に与えてくれているのよ。

『紗希は幸せ者です』

秀雄さんからの最後のメール
いつも、いつも、心の中で読み返しているの。
紗希が生きていくための心の支えよ!

私も伝えていいですか?

秀雄さん
いつまでも、いつまでも、いつまでも、いつまでも・・・
ずっと愛しています。

 

 

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