「ラストメール」 その二十 徳満耕史著

『まさか!』

秀雄さん・・・そんなことは絶対ないわ。
ネットのお仕事をしているし、彼の影響で、アダルトサイト見たりしているから、カマトトぶるつもりもないわ。

前のメールにも書いた通り、悪魔の紗希は色々な男性と寝てもいるのも事実です。
でも、こんな私でも、これ以上彼のオモチャになはなりたくないの。

いつかお友達や身内の人に見つからないかって、毎日、本当にびくびくしている。
出来ることなら、1秒でも早く別れたいの。
嘘じゃない・・本当だから信じてね。
でも、写真ばら撒かれるって言われたら、今までどうする事も出来なかったの。

『判った』

変態野郎のことは俺が何とかするから安心していいよ。
これから先は、何だかんだ理由をつけて会わないようにして。
キッチリ別れさせてあげるからさ。

『ありがとう』

また、秀雄さんには迷惑かけちゃうね。

昼は、道路工事現場の交通整理のバイトを続けていた。
バイトを始めたころは、部屋に帰って風呂、食事。
その後は何もするにも気力が沸かなかったけれども、この頃ようやく体も仕事に慣れてきて、今後のことを考える気力が出てきた。

友人の会社もIT企業だし、紗希もインターネット関係の仕事しているのは好都合なので、まずは自前ののホームページを利用したビジネスを始めようとボンヤリ思うようになった。
しかし基本な構想が決まらずに悶々とした日が続いていた。

『知恵を貸して』

紗希、その後変態野郎と会っているの?
それはそうと、俺、前にも言っていた通り自分のホームページ作ってみようと思うんだけど、なかなか入り口が決まらなくて困っているんだ。
何かヒントある?

『私で役に立つなら何でも、聞いて下さいね』

変態君とは、なるべく理由をつけて会っていないわ。
でも、機嫌を損ねると怖いから、外でお食事するくらいは会っている。
投稿ネタの写真のストックがある内は、是が非でも会いたいとは言わない人で、前のストーカー君みたいに、強く束縛はしないから、その点だけは少し楽。
例の、写真あるから絶対に逃げられない!って安心しているみたい。

さて、秀雄さんのホームページの件ね。
秀雄さんが、ホームページを利用して収入を得ようと考えているのなら、とても大変だと思うわ。
秀雄さんが、メーカーさんなら自分の会社の商品を紹介して販売することも出来るけど、商品を仕入れてまで小売販売するなら大変かも。

在庫はある程度必要になってくるし、1日中パソコンの前に張り付いてメールチェックしなければならないし。
サンキューメールとか勧誘メールとか面倒臭いこともやらなくてはならないよ。

それに、ネットショッピングサイトは誰でも簡単に出来るから、インターネット上には同じ様なお店が星の数ほどあるの。
余程魅力的ななホームページにしないと、お客さんは来てくれないと思うわ。
ネットショップっていきなり売れ出すってことは稀で、たいていの場合、口コミで広がって行くから、売れ出すまでに1年とか2年もかかるケースがほとんどよ。

それとも、ポータルサイトのショッピングモールに出店する方が、ページ作るのも簡単だし、お客さんも多いから売れる可能性あるかも。
でも、いっぱいお店あるから、余程良い物で、他のお店で売っていない物でないと難しいって、出店した人の話を聞いた事があるわ。
出品する商品を探すのが大変みたい。
出店手数料も高いし、常に広告を出さないと集客出来ないらしいわ。
購入者の好レビューが多いほど、上位に表示される仕組みだから、出店間もないお店は絶対的に不利だしね。

手っ取り早いのがアダルトサイトだと思うわ。
奥さんとか、恋人のセクシーの写真やビデオを撮ってギャラリーサイト作る人多いのよ。
同じ様なサイトの仲間とリンク張ったり、画像掲示板などで、サイトみている人から投稿してもらったり。
人気のサイトになると広告だけで収入になるし、会員制の有料コンテンツを作って収入を得る事も可能だわ。
でも、サイトの看板になる女性の協力がないと、誰でも出来ることではないわよね。

もし、秀雄さんが、アダルトサイトを作りたいなら、私がモデルになってあげてもいいわよ。
彼が、私の写真をあちこちのサイトに投稿しているから、私はネットの世界では、ちょっとした人気者だと思うんだ。
感想の書き込みがダントツに多いって彼が自慢していたから・・・
彼と同じことでも、秀雄さんのためなら私喜んでやるわ。

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