論理的思考力を鍛える33の思考実験 北村良子著

とても判断に困るような問題が出されます。
人によっては意見が分かれるでしょう・・・
しかも正解はありません。

まずは最初の問題のみ紹介しますね。

『暴走トロッコと作業員』

線路の切り替えスイッチのそばにいるあなたは、とんでもない光景を目の当たりにしていました。
あなたの右方向から石をたくさん積んだトロッコが猛スピードで暴走しています。
ブレーキが故障しているのか明らかに異常なスピードです。
とうてい今から止めることはできません。
ただ、線路の切り替えを行えば進行方向を変えることができます。
線路の先には5人の作業員がいます。
5人ともトロッコにはまったく気づいておらず、おそらく避けることはできないでしょう。
このままではトロッコが突っ込み、5人は死んでしまいます。

あなたは、切り替えスイッチの存在に気がつき、これを切り替えて5人を助けようと思い立ちます。
あなたは切り替えスイッチに近づき、勢いよくスイッチに手を伸ばします。
しかし何ということでしょう。
あなたは一瞬、切り替える先の線路のほうに目をやり、様子を確認しました。
すると、視線の先には1人の作業員がいるではありませんか。
スイッチを切り替えれば、この1人の作業員が死んでしまいます。
あなたはこの6人と面識はなく、6人とも何の罪もない人です。
ただ、悲惨な現場に居合わせてしまっただけです。
あなたもたまたまこの現場に居合わせてしまっただけで、そこにスイッチがなければただの傍観者の1人です。

実際には「5人もいればだれか気づくだろう」とか、「大声を出して危険を知らせる」とか、いろいろな方法を考えてしまうところですが、ここではスイッチを切り替えること以外あなたにできることはなく、作業員は皆トロッコの暴走に気づいていない状態とします。
あなたはスイッチを切り替えますか?
それともそのままにしますか?

 

30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう一度、起業を決意した理由 杉本宏之著

早すぎた栄光、成功の罠、挫折、どん底、希望・・・・・・

経済小説を超えるリアルストーリーに絶賛の声!
「彼の経験は、すべての経営者にとっての教訓だ」――藤田晋
「150%の力で走る起業家の現実を読んでほしい」――堀江貴文

業界の風雲児として急成長企業を育て、最年少上場記録を打ち立て、最高益を叩きだした矢先、リーマンショックで巨額負債を抱え破たん。
どん底から再起動へと歩む青年経営者は、失敗から何を教訓とし、迷惑をかけながら支えてくれた人々に何を伝えるのか?

アマゾンより

賛否がハッキリ分かれる本だね。

24歳で起業して、不動産業界史上最年少で上場を果たすとは、常人ではあり得ない才能と努力があったからに他ならない。
その点は、素直に称賛に値すると思う。

2008年リーマンショック以降、業績が悪化しだして、2009年に会社は民事再生、自身は自己破産。

俺も経営者の端くれだから、会社の業績が悪化して負債がどんどん増えていく時の恐怖は経験として良く分かる。

そこからの復活劇は見事だけど、迷惑をかけた人への償いが欠けているような気がする。
(本には記述していないだけかもしれないけれど)

これから起業するという人には、倒産も想定内に入れておかなくてはならない教訓にはなると思う。
ただ、起業にあまり関心のない人には、多少鼻につく自慢話の自叙伝とも読める本だね。

ある日突然40億円の借金を背負う――それでも人生はなんとかなる。 湯澤 剛著

もし貴方が、超一流企業に勤め、世界を股にして歩くエリートサラリーマンだったら・・・
急逝した親父の会社を引き継ぎますか?

しかも、年商20億に対して借金40億。
銀行からは「完済には80年かかるでしょう」と言われたら・・・

「会社」と呼べないほどの崩壊状態。
居酒屋でありながら、料理人は2階の座敷で麻雀三昧。
注文が入った時にしぶしぶ下りてきて料理作るような体たらくな店。

やっと調子が上向いたと思えば、店の火事、ベテラン社員の死、食中毒事件と、驚くべき不運が続く。

飲食店経営など全く知らぬ筆者が不屈の精神で、見事、借金返済までのノンフィクションストーリー。

俺も額こそ違うけど、大借金して、銀行・税務署・年金事務所・クレサラ・ノンバンク、まあっ「闇金」以外のあらゆるところから借金して、常に追い込まれていたから、借金経営・筆者の辛さは誰よりも良く分かる。

「逃げなきゃどうにかなる・・・」
「死ぬこと以外はかすり傷」

先輩経営者のアドバイスを力に頑張ってきたけど、湯澤氏からも大きな力を頂いた。

平凡に生きてきた人には、この本を読んでも他人事にしか思えないと思う。
人生、唇をかみしめて苦難を乗り越えようとする人には、大きな励みになる本だと思う。

是非、一読あれ!!

100回失敗、50億失ったバカ社長 杉山春樹

よくある「何度失敗しても、最後まで諦めなければ必ず成功する!」的な自己啓発書ではない。

間違いなく、何度も騙される「バカ社長」自伝。
その豪快な失敗ぶりに拍手を送りたい。

これも昭和の匂いがプンプン。
こんな豪放磊落な人物は、そうは現れないだろうな・・・

う~~ん、この本の面白さは「トム&ジェリー」に似てるかも?!

いつもジェリーにやられてばっかりなのに、懲りもせずにジェリーを追いかけまわす!
たまに勝ったと思った瞬間、どんでん返しで最後はやられてしまう。

でも憎めないトム!

『他人の不幸は蜜の味』と言うけど、この蜜はとっても元気を与えてくれる魔法の蜜かもしれない!!

ストリップの帝王 八木澤 高明著

タバコを咥えた渋いオッサンの表紙
昭和の匂いがプンプンする表紙の本を思わず手に取った。

というのも、「ストリップ」という言葉に懐かしさをからだ。
今から40年以上も前、18歳のときに鹿児島から札幌に移り住んで、最初にバイトしたのが、札幌コマ劇場のビラ配りだった。
鹿児島のド田舎者が、いきなりススキノの夜の世界、しかもストリップの世界にちょっとだけ足を踏み入れた時の驚きと興奮は分かってもらえると思う。

当時は、北海道大学の恵迪寮(けいてきりょう)の連中が、専属のバイトで、試験中とか長期に大学が休講の時、人出が足りない時のみのバイトだった覚えがある。

同年代以上の札幌住民なら、札幌コマを知らない人はいないし、派手なポスターと色彩の街宣カーが大音量のスピーカーを鳴らし、街中を走り回っていたのを覚えている人も多いだろう。

あれから40年以上、ストリップ劇場には行くことなく過ごしてきたけど、いつの間にかビラ配りも街宣カーも目にしなくなった。
そして、札幌コマ劇場も気が付いたらなくなっていた。

前置きがずいぶんと長くなってしまったけど、ふと、目にした「ストリップの帝王」の文字
そう言えば、ストリップがどんな行く末を辿ったのか、興味がわいて早速買って読むことに・・・

この本は、著者の八木澤 高明氏が、ストリップの帝王「瀧口義弘」氏のインタビューと関係者への取材をまとめて、ストリップの帝王「瀧口義弘」氏の半生を描いたノンフィクション作品。

ストリップの帝王の前職は・・・・なんと銀行員
当時、ストリッパーとして、劇場オーナーの姉に誘われ、その日のうちに辞表を出して劇場に飛び込んだいう。

本の帯には

ヤクザと闘い、警察を出し抜き、ストリップ業界を支配した元銀行マン!!

ヤクザと闘い、
警察を出し抜き、
ストリップ業界を支配した元銀行マン。
バックステージから時代を握った怪物がいた!!

業界を興隆させ、破壊し、終わりを見届けた男。
その人生、常識は通じない。

○刃物を抜いたヤクザ相手に大立ち回り、相手を病院送りに
○全国の踊り子を一手に握る
○月収1億8千万のカネをギャンブルにすべて突っ込む
○腹にダイナマイトを巻いて警察署に乗り込む
○全国指名手配をされるも逃げ切る etc

とある。

なんと、月収が1億81千万
しかもそのすべてを博打につぎ込む。

こんな豪傑は、もう今の時代には出現しないだろうね。
いわゆる興行の世界は、肝の太い男でないと采配出来ない時代だったのだと思う。
しかし、時代は変わり次第ににストリップの火は消えていく・・・

銀行員だった妻は?子供は?両親は?兄弟は?
時代の奔流に巻き込まれさまよう人生

是非、一読あれ!!