道具箱はささやく 長岡弘樹著

1話10~20ページほどの、ショートショートミステリーが18編収められている。
あまり本を読まない人でも、1話10~15分位で読めるので、ちょっと時間が空いた時の時間つぶしには丁度いい!

短編集と言えども、気づきあり、ワクワクドキドキあり、涙あり!
長編小説を書き込む作家さんも凄いと思うけど、たった20ページ程でプロットを完成させる技も凄いと思う。
しかも、18編すべてが全く違うストーリー、登場人物、シュチエーションで、まるで18人の作家が書いたのを集めたのか?と思うほど、1話1話バラエティーに富んでいる。

本好きの人はもちろんだけど、何か本は読みたいけど、何を選んだら分からない?!という人には、是非、お勧め!

ある日突然40億円の借金を背負う――それでも人生はなんとかなる。 湯澤 剛著

もし貴方が、超一流企業に勤め、世界を股にして歩くエリートサラリーマンだったら・・・
急逝した親父の会社を引き継ぎますか?

しかも、年商20億に対して借金40億。
銀行からは「完済には80年かかるでしょう」と言われたら・・・

「会社」と呼べないほどの崩壊状態。
居酒屋でありながら、料理人は2階の座敷で麻雀三昧。
注文が入った時にしぶしぶ下りてきて料理作るような体たらくな店。

やっと調子が上向いたと思えば、店の火事、ベテラン社員の死、食中毒事件と、驚くべき不運が続く。

飲食店経営など全く知らぬ筆者が不屈の精神で、見事、借金返済までのノンフィクションストーリー。

俺も額こそ違うけど、大借金して、銀行・税務署・年金事務所・クレサラ・ノンバンク、まあっ「闇金」以外のあらゆるところから借金して、常に追い込まれていたから、借金経営・筆者の辛さは誰よりも良く分かる。

「逃げなきゃどうにかなる・・・」
「死ぬこと以外はかすり傷」

先輩経営者のアドバイスを力に頑張ってきたけど、湯澤氏からも大きな力を頂いた。

平凡に生きてきた人には、この本を読んでも他人事にしか思えないと思う。
人生、唇をかみしめて苦難を乗り越えようとする人には、大きな励みになる本だと思う。

是非、一読あれ!!

見知らぬ妻へ  浅田次郎著

「見知らぬ妻へ」

浅田次郎さんの小説で、偽装結婚で日本に不法滞在した中国女性の悲しい話。

同様の内容で「ラブレター」という小説もあります。
映画化されたので観た方も多いんじゃないかな?!

ホームレスやいわゆるチンピラと呼ばれる連中が、50万位の報酬で中国女性と偽装結婚をします。
もちろん、会うことはほとんどありません。
中には、2~3日形ばかり新婚生活をする場合もあるようだけど・・

中国女性は、場末の飲み屋で働かせられます。
中国を出るとき、彼女の家族にお金を渡しているので、その借金返済の為という名目で働かされるのだけど、給料の額だって、利子だって勝手に決めるんだから、いくら働いたって借金は減らない仕組み。

まあ、死ぬまで自由になることはないので体のいい人身売買といっていい。

彼女たちは売春を強制させられ一日に何人もの相手をさせられ、日本人の男は、普段出来ないような悪辣なことを、まるで玩具のように中国女性を弄びます。

彼女たちは、病気になっても病院に行くことは出来ません。
ほとんどの場合、性病に冒されて短い人生を終えるのです。

唯一、彼女たちを救う方法は警察が不法滞在を摘発して中国人女性を強制帰国させること。

・・が、彼女達は日本人と結婚しているので、強制帰国させて救ってやることが出来ないのです。

「見知らぬ妻へ」は、ある日、突然地方の警察から奥さんが死んだので遺体を引き取りに来てくれと連絡がはいります。
そう、会ったこともない偽装結婚した奥さんです。

「ラブレター」は偽装結婚して数日、一緒に過ごした夫に宛てたラブレターです。
たった、数日の新婚生活がとても楽しかったと金で戸籍を売った男性に宛てたラブレター。

貧しさの後進国
強欲の日本人

哀しいね!

George Winston 『Autumn』 Longing Love

「Autumn」と言えば、真っ先に思い出されのがこの曲。

俺の記憶が間違っていなければ、夏の甲子園の出場校の紹介の時のナレーションのBGMに使われていた気がするけど・・・

横で聞いていた娘は「確か、お茶のCMのBGMだよね~~」って!
そうだったけ?!

確かに「夏の終わり~秋」の切ない感じはするよね!!

追記
あっ、間違い!
甲子園のBGMは、多分こっち
↓ ↓

どっちだっけ?

秋の気配

窓を少しだけ開けて寝ていたら、冷気で目が覚めた。
寒くて、全身毛布に包まって寝直し・・・

「秋の気配」がいつも間にか忍び寄ってきたんだな。
それにしても、季節の移り変わりが早く感じる!!

歳を重ねるって、こうゆうことなんだね!!

100回失敗、50億失ったバカ社長 杉山春樹

よくある「何度失敗しても、最後まで諦めなければ必ず成功する!」的な自己啓発書ではない。

間違いなく、何度も騙される「バカ社長」自伝。
その豪快な失敗ぶりに拍手を送りたい。

これも昭和の匂いがプンプン。
こんな豪放磊落な人物は、そうは現れないだろうな・・・

う~~ん、この本の面白さは「トム&ジェリー」に似てるかも?!

いつもジェリーにやられてばっかりなのに、懲りもせずにジェリーを追いかけまわす!
たまに勝ったと思った瞬間、どんでん返しで最後はやられてしまう。

でも憎めないトム!

『他人の不幸は蜜の味』と言うけど、この蜜はとっても元気を与えてくれる魔法の蜜かもしれない!!

北海道 美瑛

 

日本で一番きれいな道が美瑛だって、ユーチューブで紹介されていた。

北海道は、もう少しすると紅葉の時期。
秋の北海道もいいですよ!

是非、いらして下さい。

おもかげ 浅田次郎著

浅田さんの作品は、初期の「きんぴか」「プリズンホテル」などのコミカルでやんちゃな作風が大好きで夢中になって読んだ。
かと思えば「鉄道員」「見知らぬ妻へ」「天国まで100マイル」などの、ホロッと涙する短編集も秀逸。

でも、歴史物、中国物、戦争物をテーマとした作品あたりから、あまり読まなくなった。
・・・久々の浅田作品。
浅田作品というだけで、かなり期待値が高くハードルが上がる。

ストーリーは、
「商社マンとして定年を迎えた竹脇正一は、送別会の帰りに地下鉄の車内で倒れ、集中治療室に運びこまれた。
今や社長となった同期の嘆き、妻や娘婿の心配、幼なじみらの思いをよそに、竹脇の意識は戻らない。
一方で、竹脇本人はベッドに横たわる自分の体を横目に、奇妙な体験を重ねていた。
やがて、自らの過去を彷徨う竹脇の目に映ったものは――。」
アマゾンより。

浅田氏、得意の心霊ファンタジー
俺にはどうもリアリティーのない作品は入り込めない。

作品は素晴らしいと思う。
浅田氏以外の作家さんが書いたなら、俺も大絶賛していたと思うけど・・・・

ただ、昭和ノスタルジーは存分に味わえる。
映画「三丁目の夕日」が好きな人は、それだけで充分に満足出来る作品だと思う。

昭和世代の人はお勧めです。

かがみの孤城 辻村 深月著

かがみの孤城 辻村 深月著

些細なことからクラスのリーダーから誤解され疎まれ、「ボッチ」になった中学一年生の女子。
あることがキッカケで学校へ行けなくなった。

自分の部屋に閉じこもった生活を送っていると、ある日部屋の姿見の鏡が光った。
その鏡を抜けると、お城。
そこには、同じ境遇の生徒が7人集まった。

この城のどこかに願いを叶える部屋があり、その部屋に入るための鍵が隠されているという。

これ以上はネタばれになるので書かないけれども・・・
実は、読み出して「失敗した」と思った。

だって、主人公は不登校の中学一年生の女子。
しかも鏡をすり抜けた先のお城で宝探し?!

基本、リアリティのない小説は感情移入しないし、まして主人公が女子中学生。
自分の子供はとっくに成人しているし、幸いなことに「いじめ」にもあわず(多分)、不登校になることもなく卒業してくれたので、申し訳ないけど小説のテーマとしては他人事に思えた。
鏡の先のお城でのお宝探し・・・

こりゃあ、還暦前のオッサンが読む本じゃないと、途中までは思ってた。
でも、後半からは俄然、面白くなってきて一気読みした。
さすが「本屋大賞」を受賞しただけのことはあるね。

同じ境遇の生徒が7人が次第に絆を深め、困難に立ち向かう姿は胸を打たれる。

それにしても、ストーリーの構成というかアイデアは、他に類を見ない素晴らしいの一言。
ひとつの物語を読んでいるのに、最終的に複数の物語を読まされていた不思議感。
そして、それが感動に変わる!

単なる、中学生の冒険ファンタジーだと、バカにして読み始めたけど、最後に泣かされた・・・・・
あまり、本を読む習慣のない人でも、優しい文章でもスッと読める本+感動をもらえる本なので、これはお勧め!!

かがみの孤城

最強の心理学 神岡 真司著

一応「メンタルカウンセラー」の資格を持っているので、勉強のために!と思って買った本だが・・・・

帯には
企画もプレゼンもセールスも恋愛も思いどおりになる45の心理術。
どんな相手でもあなたにコロッと落ちる悪魔のテクニック
とある。

ホンマかいな?!

神岡氏のプロフィールを見る限りは、大学or専門学習を講習を受けて、医師免許又は専門資格を持っているようには書かれていない。

おそらくは、独自の理論を展開しているつもりだろうけれど、どれもこれも常識的なことばかりのように感じた。
物理や数学じゃあるまいし、人の心理や行動は千差万別、「こうすればこうなる」って普遍的な公式があるはずがない。

同じことでも、ある人は好意に感じることも、人によっては嫌悪に感じることもある。
どうも、著者の主観が強すぎて素直に入ってこない。

ただ、アマゾンのレビューでは絶賛している人もいるので、載せておきます。

45の心理コンテンツすべてが濃密で面白かったです。
タイトルにつられて買いましたが、コンテンツのすべてが、大いに納得させる内容で一気に読まされました。
今までにない奥行きを感じさせる心理コンテンツの広がりで、内容の濃さが非常によかったです。
特に感銘を受けたのは、交渉を有利にするためのテクニックです。
中でも「お願いする側から、お願いされる側に回る」ために行う「新たな条件付け」は秀逸です。
また、「リストラから逃げ切る方法」や「ナンバーワン人気キャバ嬢を口説き落とすステップ」も大いに勉強になりました。
人の心理的はたらきをうまく使うと、不可能と思えることも可能になることが、この本で実感できました。
「効きすぎて中毒になる」という惹句は大袈裟ですが、個々の心理技術の解説はしっかりしていて納得できます。
面白かったので一読をおすすめいたします。